名称    :   萩温泉 旅館 芳和荘 (萩市景観重要建造物)

所在    :   山口県萩市東浜崎2区の1

HP       :   萩温泉旅館協同組合 ホームページ内

山口県萩市、阿武川の支流に挟まれ、かつて毛利藩で栄えた城下町が今もなをその姿を残し、木戸孝允、高杉晋作など幕末の
志士たちを数多く世に送り出した歴史の町。

そんな趣ある町にひっそりと佇む、築100年木造寄棟二階建ての旅館「芳和荘」をご紹介する。

明治期、萩市は花町として賑わい、当館も「梅木」という遊郭だった。現存する遊郭建築物は少ない為「萩市景観重要建造物」に
指定されている。
現在は朝食ありの宿泊の対応となっているが、建屋の中心に設けた中庭や、回廊など当時の風情がそのままに残されており、
萩を堪能したいという方にうってつけの宿である。

<外観>

約340坪あるという建屋は外からでも、その雰囲気が
うかがえる

通りの塀も屋敷然としていて美しい。

<玄関>

玄関に入るといきなりこの趣だ。

すごい!とても美しい。

木材の色みがそのままに使用され、それが飾らずに素
朴。なのにこの風情、萩の歴史のせいだろうか。

正面には、昔書かれたという日本地図。
北海道はなく横一直線に収めているという珍しいものだ。

壁に開いた大きな丸窓や、硝子戸も素敵である。

<下足入れ>

編集者はこれが何なのかわからなかった。

訊ねたところ「下足入れ」だという。

昔の人の工夫を凝らす姿勢はすごいなと思う。

現在は使用していないという事だが、見る限りたくさん
入ったのだろう。

<階段>

見事な細工の手摺である。

100年も経っているとは思えないほど、傷もなく埃も
ない。それに続いて、踏板や一枚板のササラ桁も木
製で非常にすばらしい。

<中庭>

階段を上がると、なんと中庭が広がっているのだ。

四方を建屋で囲った「ロ」の字型の造りになっており、
その廊下沿いにそれぞれ客室がある。
部屋を出ると目の前に中庭があるという造り。

飾り気がなく、だがよく考えられていてしかも適度に
手入れされている。

古き昔、名も知れぬ文豪が佇むような奥深い雰囲
気をもつ不思議な世界に引き込まれる。

<中庭の木々たち>

ご主人自ら剪定しているという中庭の木々たち。

日差しを浴びてさらに趣を増している。

雨の日もさぞ味わい深いことだろうが、雨は大丈夫
なのか?と思う方も多いだろう。

だが、少々の雨なら庇もあるので回廊も大丈夫だと
いう。また、台風のように風が強くても四方が囲まれ
た造りなので、野外のようにはならないという。

納得のつくりである。

<欄干>

また、回廊に設けられた欄干には、なにやら文字を
刻んだ細工が。

右からひらがなで「ちょうしゅうらう」
遊郭だったころの隠し屋号「長州楼」である。

細かいところにも風情が残されているのだ。

それにしても、本当によく手入れが行き届いている。

廊下も手摺も木目が非常に美しく、とてもきれいに保
たれているのだが、驚くなかれ、この広さをご主人一
人で丁寧に磨いているからなのだ。

編集者は、敬服の至りである。

<部屋>

こちらも、非常に趣があり想いを馳せてしまう。
畳敷きに座布団ちょうどいい大きさの机。

必要なのもはあり、困ることもないが、贅沢というわ
けでもない。

遠い昔の人々はそのころ何を思っていたのであろう。

<部屋>

先ほどより少し広めの部屋である。

床柱はあめ色に磨き上がり、出書院の組子格子も
すばらしい。

天井は格天井。

<男湯>

1階中庭を抜けた奥に男女一つづつ岩風呂がある。

なんと、ご主人が宿泊客の都合にあわせてちょうど良い湯加
減に沸かしておいてくれるという。

料理を出している訳ではないので、お風呂を楽しんで頂きたい
というご主人のこだわりからである。
お客様が入られるであろう時間を見計らい、湯の温度、岩の温
度まで気を配り微妙な調整をされている。

宿泊された方の多くが、その心遣いがうれしいと絶賛している。
お客さんが少ないときは家族風呂として用意して頂けることも。

さぞ、気持ち良い風呂であろう。

<女湯>

こちらは武家屋敷を思わせる塀が見える。

岩風呂の雰囲気も良く、椅子も石でできている。

楽しそうである。

<浴衣>

女性の方は湯上がりに浴衣を羽織ってはいかがでしょう。

芳和荘さんが無料で借し出しているという。

生地がきれいだし、種類も豊富でうれしい。

<朝食>

焼き魚、ひじき、卵焼きなど日替わりの和朝食。

シンプルで、とってもおいしそうである。

建築から約100年も経とうというのに、建屋は当時の面影を残し空気まで感じられる気がした。

是非、これからも萩の歴史を現代に伝えていってほしい。


芳和荘のイメージをよく伝える動画があるので是非見て頂きたい。

                 

今は昔 生者の想いが 蛙石に舞い降りる奇跡

白蛇の魂 此処に有る限り 滅びの道はない

芳和荘に残された人々の想いが、不思議な世界に誘ってくれるのかもしれない。

そしてそれこそが、他では味わうことの出来ない芳和荘の本当の魅力と編集者は考える。

是非、訪れて頂きたい。

詳細はホームページ参照のこと。